Month: October 2018

待ってろよ Launching Pad


あまり好ましいことではないのだが、どれだけ思い続けていても中々「ご縁」が無いこともある。ルート66上では私にとってそれは、6月生まれの双子座である私と同じ冠名を持っている “Gemini Giant” を擁するイリノイ州はウィルミントンにある、Launching Pad のことを意味する。
ウィルミントンはシカゴより約60マイル(約96キロ)、車でおよそ1時間弱の距離にある。ルート66を旅する者にとって、旅の始まりであり、かつ終わりであるシカゴから僅か1時間しかないという距離をその縁遠い理由に挙げるのは少々乱暴だが、中らずとも遠からずと言った具合であろうか。
私は1996年からルート66を旅し始めて、何度かこのレストランの前を通る機会があったが、営業時間外であったり、私側の理由で素通りせざるを得ない場合であったり、はたまた祝祭日期間であったりと、とにかく訪問する機会に恵まれなかった。そうこうしている間に2010年、Launching Pad は突然閉店してしまいます。
そのニュースを聴いてから初めて訪れたのが2014年。当時はこんな感じで寂れていた。

冒頭で触れた “Gemini Giant” は、ファイバーグラス製で高さ30フィート(約9メートル)の大きな像で、1960年頃アメリカで “Muffler Man” (マフラーマン)と呼ばれ人気があったらしい。当時ほとんどのこの像が「カウボーイ」又は「木こり」であったが、当時のオーナーは「目立つように」と、宇宙飛行士をモチーフに特注したという逸話がある。

Launching Pad と Gemini Giant は、両方供2000年にイリノイ州のRoute 66に殿堂入りしたが、ビジネスとしての存続は難しくオーナーは売却を決意。当時の売値は65万ドル(当時で約610万円)だったらしいが、閉店したのであるから買い手がつかなかったことは想像に難しくないか。

ところが2017年10月、事は急展開を見せた。何と Launching Pad に新しいオーナーが現れ、改修後2018年春には再開する見込みとの記事がルート66界を震撼させる(大袈裟だよ!笑)
本当だろうかと半信半疑で居たところ、早速10月18日には、”Miles of Possibility” というイリノイ州ルート66協会が中心となって行われている、ルート66の歴史や今後の保存プロジェクト等、教育的観点から毎年行われているカンファレンスにて正式にオーナーが発表された。

©Route 66 News より

新オーナーの Tully Garrett 氏 と Holly Barker さんは、少しでも早い再開を目指し、12月にクラウド・ファンディングを設立して有志からの寄付を募る行動も見せた。
そのかいあってか、Launching Pad は2018年5月、ソフトオープンを迎えた。まだレストラン機能が100%回復するには2019年まで待つ必要があるらしいが、観光案内所およびお土産屋さんとして無事復活を遂げたのだ!

だが、やはり遠いご縁は早々簡単には復縁しないらしい。今回私はLaunching Padへの「初訪問」、そして(既にFBでは繋がっている)新オーナーの2人に会えることを旅の楽しみの一つとしてシカゴからオクラホマ・シティまで走る計画を立てたのだが、その日も朝8時にシカゴを出発した私はその開店時間である9時を目指して上機嫌で走った。

到着したのは9時ちょっと前。駐車場にはまだ車の一台もない。Gemini Giant は変わらず堂々と鎮座している。天気も秋晴れ、何の問題もない。
が、オーナーさんが到着している気配もなく嫌な感じがした私は、再度開店時間をGoogleさんと確認。そこには「9時」と記載されている。
念のため入り口に貼られている営業時間を確認。そこに記されていたのは無残にも「10時」の文字だった。。。
生まれ変わった Launching Pad の中だけ(窓の外から撮影)

きっと皆さんはたった1時間のことだから待てば良いだろうと思っているはずだ。そう、たったの1時間だ。が、しかし!短い旅行の関係上予定はかなり濃密に組まれており、1時間の誤差を後を大きく狂わせる。午後には重要な知人、友人とのアポも入っており計画の変更は様々なものに影響を与える。
10分弱悩んだが、今回は諦める決断をし、ノートを残して先に進むことにした。

2018年、未だに訪問できずにいる Launching Pad だが、見方を変えれば2019年のレストランオープンを待て、という神様の思召しかもしれない。
もう一回少なくともここに戻って来れるという仏さまのご意志であろう、と前向きな私は勝手にそう思いこんで、ルート66アソシエーション・ジャパンのステッカーを貼らせて頂き次の目的地にアクセルを踏んだ。

最新映像を含んだ Launching Pad の歴史。詳しくみたい方はこちら ⇩

 

 

週刊NY生活連載第二弾⑦:ルート66ベスト10~ミュージアム東部編

NY週刊生活掲載企画「ルート66何でもベスト10」!今月はミュージアム特集。
東部4州から(イリノイ、ミズーリ、カンザス、オクラホマ各州)ご紹介します。

詳細は週刊NY生活ウェブサイト ⇩ まで!
https://www.nyseikatsu.com/editions/698/698.pdf

Lou Mitchell’s、マザーロード最初の停留所

さて、ミルウォーキーでベースボールを堪能した後はルート66へ戻ろう。
シカゴ郊外に宿を取った私は朝の通勤ラッシュに巻き込まれまい、と朝6時に起床をし、シカゴに向かって車を飛ばした。
が、しかし!
朝6時30分では既に遅いようだ。


フリーウェイは渋滞し、シカゴ中心部へわずか16マイル(約25キロ)の距離であるのにゆうに1時間以上かかる。シアーズタワーが見えてくる頃にはすっかり陽も昇って明るくなっちゃったよ。

旅のスタートはまず腹ごしらえから。
わざわざここから始めるためにホテルに着いている朝食を振り切ってここまで来た感じだ。

Lou Mitchell’sは、ルート66を、いやシカゴを代表するダイナー・レストランの一つだ。ルート66サインポストから僅か1マイル(約1.6キロ)の所にあり、映画「アンタッチャブル」に登場したユニオン駅にも近く、地元民はもとより多くの観光客で賑わう。


またレストランは出発地点近くなだけでなく、ルート66沿線上にもあるため、”The First Stop on the Mother Road”(マザーロード最初の停留所)というニックネームまであるほどだ。
尚、2002年5月にはこのレストランが起点となり、Nationwide Route 66 Restoration Program(ルート66包括的修復計画)なるものが開始され、レストランも2006年に国家歴史登録財への認定を受けるに至っている。

いやはや Lou Mitchell’s に来るのも本当に久しぶりだ。前回訪れた時はまだルート66で何らかの活動に加わろうなんぞ考えたこともなかった時代で、興味本意でただ走っていたころだ。
到着した時は、朝7時30分をとっくに回っていた。
店内は相変わらずの人の入りであったものの、カウンターはほぼ誰もいなかったのでそこに陣取る。

すかさず “I’ll be right with you, handsome ; )” と朝っぱらから飛び切りの愛想を頂戴する(笑)
コーヒーをまずは頼みながら「お薦めは何?」と聞くと、「うーん私ならフレンチトーストかな」と即答。
フレンチ・トースト好きの私にとってその「秒速の」回答はどんな理屈よりも優先される。「じゃあそれにするよ。サイドはハムでお願い」と通常ソーセージかベーコンのところをわざわざハムを頼むのが私の好みだ。

注文後周りをキョロキョロ見渡しているとお店番の女性が “Do you travel along the road? Do Route 66 things?” と聞いてくる。
自分の身分となぜここに居るのかを簡単に説明したら、「じゃあ丁度良い。うちのクッキングブックをあげよう」と、昨年レストランが創立95周年を記念して作ったお料理本を頂くことになった。「ここで出しているものが全部載ってるよ。包み隠さず、だよ」とウインクをしながら自慢げに出して来る。「まあ、うちの場合秘密にするようなレシピはないけどね」と自虐オチも忘れない。

注文したフレンチ・トーストを頬張りながら、その女性(Danaさんという)とルート66にまつわるいろいろな話で盛り上がった。
おかげで30~40分を予定していた計画が最初から大幅にくるった。
仕方ない。旅とはそういうものだ。
「今回はどんな人達に会えるのだろうか」そう期待しながらシカゴの街を出発した。

Henry’s Drive-In 美味しいホットドックはいかが?

ルート66の起点、シカゴ。
観光しようと思えば見るべきものは山ほどあるのだが、ルート66を旅する多くの人達にとってはどうやら起点のサインボード(このサインボードに関しては今回の旅の終盤で改めて触れようと思う)がメインとなるようだ。そうは言ってもダウンタウン地区に鎮座するグラントパーク、「アンタッチャブル」の映画でもお馴染のアムトラック駅、ウィリス・タワー(旧シアーズ・タワー;私は未だにこっちの呼び名を使い通します)それに幾つかの著名レストランとルート66関連だけでも結構あるのだ。これらに通常のシカゴ観光を追加すれば1、2日は余裕で必要になる。
ただ今回の、時間のあまりない私の旅でもそうだが、朝食を取る時間に着かなかった場合、お昼近辺からスタートする際、是非トライして欲しいのが、本日ご紹介する「Henry’s Drive-In」だ。

1950年代にヘンリー氏がそのビジネスを始めた時は、今でもよく見かけるホットドックのワゴン販売だったそうだ。当時はオグデンという地域に出没したらしいが、ルート66をドライブする旅が一般化した1950年代、現在のシカゴ郊外、シセロ(Cicero)という街で店を立ち上げたと聞く。

看板メニューのホットドックに加え、サンドイッチ、タマレ、ウィング等、お店のメニューは極めてシンプルかつリーズナブルな価格で昼時は良く賑わっている。


今回私がシカゴに到着した時間は午後12時半を回っていたので、迷わずヘンリーズに向かって先ずは腹ごしらえすることにした。
こちらが Hot Dog with Fries、ソーダと合わせて5ドルぐらいだ。

 


店に到着した時は既にお昼時を過ぎていたため並ばず買え、かつ僅か20席あるかないかの狭い店内にもゆっくり座って食すことが出来た。

歴史はあるものの、あまりごちゃごちゃした店内でなく、こちらもシンプルかつ小奇麗に。壁には全盛期?の写真も幾つか飾られていてルート66ファンを喜ばせる細工もしっかり整っている。

取り立てて「シカゴでナンバー1のホットドック!」と声だかに宣伝することはないが、「普通に美味しい」満足の行く一品とお薦めできる。
近くを通る際は是非立ち寄って頂きたい。


Henry’s Drive-In
6031 Ogden Avenue
Chicago, IL 60804
(708)656-9344
Open: 10am-9pm (Sunday 11am-8pm)

ビール王国にて American Pastime

今回の旅、正味約6日間である。短いだけに濃い内容にしたい。
シカゴ到着後、ミッドウェイ空港からダウンタウンに向かう交通渋滞の中でそう考えている時にとっさに閃いたのが「ベースボール」だった。
時間調整ではないが、ルート上の宿泊先を決めた際にどうしてもシカゴで少し多めに時間が出来てしまうのは既に分かっていたこと。その時間を実際どう使うかは現地に行ってから考えようと思っていたが、すんなりと思いついた。
街に入ってからホットドックを食べながらスマホでMLB.com、本日近くで行われるのは、シンシナティ・レッズ@ミルウォーキー・ブルワーズのようだ。
我がお気に入りの Christian Yelich  が観れるとなれば即決だ。

どちらかと言えば日本の皆さんにはマイナーな両球団だが、6日間しかない旅のスポットで「観れる」ということはラッキーそのもの。それに筆者には「観たい」理由も幾つかあるしね(笑)ということで、今日はルート66物語からはズレるが、ベースボールについて少し書かせてもらいたい。

私がブルワーズを最後に彼らのホームで観戦したのは何と2001年に遡る。
何と17年前だ!(驚)
当時は Richie Sexson、Mark Loretta、Mark Sweeneyを筆頭に強打の選手が多く、取り分けお気に入りの Geoff Jenkins 選手と、その年新しくオープンした本拠地球場 Miller Park を観に駆けつけた。開閉式の全天候型スタジアムの先駆けとなったものの一つで、設計は何と元スター選手のロビン・ヨーント氏だというから更に驚きだった。スタジアムは左右均等の美しい形で(当時としては非常に珍しかった)レストランが外野席スタンドに併設され、食事をしながら観戦できるという代物。

その翌年2002年にはここミラーパークでオールスターゲームも開催される予定になっていて、当時はその熱狂を肌で感じたことを憶えている。

余談になるが、アメリカ4大スポーツと呼ばれるMLB、NFL、NBA、そしてNHL。これら全てのスタジアムに実際に足を運んでの観戦経験が私のちょっとした自慢だ。だから新しく開いたスタジアムにはそのシーズン、確か5月になってしまったが、イソイソと訪問した(のだと思う)。

さて、そのミルウォーキー・ブルワーズ。本拠地はウィスコンシン州ミルウォーキーにあり、現在はナショナルリーグ中部地区所属だ。「現在は」という言葉が気になった皆さんは感が鋭い(笑)そう、ブルワーズは1997年までアメリカンリーグの所属だった。1998年の球団拡張に伴うリーグ編成で移籍したってわけ。ブルワーズの「ブルワー(Brewer)」は勿論「製造者」という意味であり、これは地元ミルウォーキーがビール醸造が盛んなことに由来する。皆さんも良くご存知の MILLER BEERはここの地酒だ。現在使用されているロゴはミルウォーキーの頭文字「M」の下にビールの主原料である大麦が描かれており、バックの小金色のシェイプはウィスコンシン州の地形だ。

これは2000年から使用されているが、メジャーリーグ他の球団同様、その歴史を遡ると様々な愛敬のあるロゴやマスコットが存在するわけで、その変遷をみているだけでも大いにワクワクするものだ。

ブルワーズのマスコットは「バーニー・ブルワー」。ブルワーズの選手がホームランを打つと、左翼スタンドに設置されている滑り台からすべって祝福する。

そしてもう一つの人気アトラクションは「ソーセージ・レース」だ。ソーセージの着ぐるみを着たランナーが(6回終了後に)フィールド内を競争し、観客が勝者を当てるという極めて単純なものだが、これが老若男女とてつもなく熱狂するのだ。
なぜソーセージ?ビールの相棒ということもあるけど、ミルウォーキーにはドイツ系移民が多いことも関係していると地元のファンから聞いた。日本人選手も過去に何人か在籍したブルワーズだが、1999年に在籍した野茂英雄元選手が翌年タイガースの一員として還ってきた際にこのレースに参加して話題になったことも。

今回はそのソーセージさん達をコンコースで発見!ハイタッチで挨拶をし、ミラービールを購入。地元ビールを飲みながら地元チームに声援を送る素敵な夜でルート66の旅は開けた。

 

 

 

週刊NY生活連載第二弾⑥:ルート66ベスト10~撮影スポット西部編

NY週刊生活掲載企画「ルート66何でもベスト10」!今月は撮影スポット編。
西部4州から(テキサス、ニューメキシコ、アリゾナ、カリフォルニア各州)ご紹介します。

詳細は週刊NY生活ウェブサイト ⇩ まで!
https://www.nyseikatsu.com/editions/694/html5/index.html

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