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小トリップにそろそろ話を戻そう。
こんなルート66を延々と走ることになるが、ニューメキシコ州はかくも魅力的な州だ。東西に延びるインターステート40号線上では西部最後の「街」と呼んでもいいトゥクムキャリを過ぎて更に西へ、テキサス州へと進む残り42マイル。小さなゴーストタウンが散見される。
正直ここ何年、全く変わっていない。でもなぜか、その変わっていない風景を確認するのかのように毎回必ず時間を作る。
今晩(9月30日)の宿はトゥクムキャリ。でも友人に会いにグレンリオ近辺まで行くので、やっぱり無理にでも時間を作ってサンホン、エンディ、そしてグレンリオとお隣さんまでの砂利道をひたすらエンジョイするのだ。
このあたりで大きいとは言え、街の区画で多分東西南北5ブロック程度だろうか。サンホンという街がある。街の起源は1902年まで遡るらしい。往時は交易場としてに栄えたらしいが、現在はガスステーション一軒とモーテルが一軒ひっそりと営業している。

上写真左はウェスタンモーテル跡の看板、完全に錆びて字は読めない。中央は営業中のサンホン・モーテル。右端はトラックとオートパーツのお店、確か2004年あたりまでは営業してたはず。
そんなサンホンの街を出て更にひたすら西へ。インターステート沿いのラッセル・トラック&トラベルセンターへと通じる州道93号線を越えたあたりから、エンディという街が始まる。街と言っても何もない。人口もゼロ。「Modern Restroom」と書かれた朽ちた建物に加え幾つかの廃墟が点在するのみ。こういう景色を見たときに何を想うか、そこにルート66を感じあえるかどうかが潜んでいる恰好の場所だ。

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こんなに廃墟、廃墟と書いていると廃墟フェチか、と思う方もいるだろうが、決してそうではない。ルート66上にあることに意味があるのであり、例えばミネソタ州にある小さな忘れられた街にある廃墟に興味があるかと聞かれたらまず「ない」と答える(笑)
でも被写体としては素晴らしい。私の撮る写真なんぞ大したものではないが、プロの方々が撮る廃墟は本当に絵になるよね。

さて、今回は短い時間しか取れなかったけどまたこの道を堪能できた。
友人とのアポがあるから州境、グレンリオまで到達したら少しまた道を戻る。
何もない景色だけど、夕陽がキレイに出る日は車のサイドミラーでこんな格別なシーンを見ることもできる。何とも言えない瞬間である。

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