さて皆さんは Anthony Reichardt という人を知ってますか?
な~んて偉そうに聞いてるけど、実は私も彼の存在を知ったのはここ僅か2年弱。ルート66の大ファンでない限り余り耳にしない名前だから仕方ない(笑)
と言うわけで、今日はその Reichardt さんの映像作品群をご紹介したい。

Reichardt さんはカリフォルニア州サンタアナ在住で、US Postal Service、郵便局のトラック運転手さんだ。自慢の1959年製キャデラックに乗って1992年~1998年にかけてルート66を数回旅したそうで、その時の映像や写真を多数 YouTube に載せて私たちを楽しませてくれている。
公式サイト:
https://www.youtube.com/channel/UCkH__8wqUEOm4FAp_DjAowQ

その Reichardt さん、何がそんなに凄いのか?その答えは彼が旅した時期にあるんだ。今となっては当たり前のスマホや SNS。だけど、90年代にそんなものは存在しなかった。たった20年前だけど、そうだった。つまりインターネットが普及する前の映像(記録)を見せてくれるのだ!
ルート66の世界にとってそれはもはや宝以外何ものでもない。
もう既に他界してしまった人々や、朽ちて無くなってしまったランドマーク等、いろいろ貴重な「お宝映像」が見れるってこと!

今日はその中でも一際お宝度の高い、ニューメキシコ州トゥクムキャリにある Blue Swallow Motel の伝説、Lillian Redman さんをフォーカスしたこの映像をご覧あれ。Lillian さんの姿をこれだけ捕らえた映像は他に中々類を見ない。
Lillian さんは1958年、旦那さんと一緒にモーテルを購入。それから引退するまでの40年、ホスピタリティ精神に溢れたそのキャラクターは、ルート66を走る沢山の旅人に愛された。
私が最初に走ったのは1996年。Lillianさんの引退の2年前だけど、とうとう彼女に直接会うことは出来なかった。私もホテルマンの端くれとして、色々聞きたい話はあったんだけどね。


最後にLillian さんの有名な一言で。
“When Route 66 was closed to the majority of traffic and the other highway came in, I felt just like I had lost an old friend. But some of us stuck it out and are still here on Route 66.”
— Lillian Redman