シカゴ~サンタモニカまで続く2,448マイル(約 3,940キロ)のルート66。
“Mother Road” とも呼ばれる、このアメリカのメインストリートの話をする度に一番よく聞かれる質問が「いつ、どこで始まったの?」である。

先に正解を言えば、今から92年前、1926年4月30日が66号線としての称号、そして”66″の数字を正式に国から頂戴した日だ。更に言えば、どこ?つまり場所はルート66のスタート地点であるシカゴでもなく、終着点サンタモニカでもない、ミズーリ州スプリングフィールドという街なのだ。当時の大統領カルビン・クーリッジが国土交通省の責任者と、この地で面談し正式承認のテレグラムを州議会に向けて打ったことから始まる。余談だけどルート66には、国として「最初の大陸横断ハイウェイ」という意味合いだけでなく、世界各地からの旅行者が継続的に訪れ、アメリカの発展が永続的なものになるようにという想いも込められていたんだ。

その後、ルート66が文字通り「66周年」を迎えた1992年、ミズーリ州ルート66協会はスプリングフィールドをルート66の正式な生誕地として指定、記念プレートを街の中心であるPark Central Squareの東側に設置した。
そのプレートがこちら ⇩


尚、このスプリングフィールドでは毎年 “Birthplace of Route 66 Festival” 「ルート66誕生地最」と銘打って8月の第二週週末に盛大なお祭りが開かれる。

昨年2017年は仕事の都合で参加できなかったのだが、その前年2016年はしっかり訪れ、多くの友人らとキャッチアップをして楽しんだ。(詳細は2016年8月のブログを参照)

スプリングフィールドの街の中心である Park Central Square に建つ、歴史博物館では現在特別展示で「母なるルート66の記憶」を開催している。これは聞くところによると、スプリングフィールドの街と街の所属するグリーン郡に焦点をあて、ルート66沿いにある多くの観光ポイントや企業らも紹介されているようで、今年いっぱいは展示が続くとのこと。
https://historymuseumonthesquare.org/

今年2018年のお祭りは8月10日、11日。
何とか仕事の都合をつけて足を運びたいと思っている。


そうそう、スプリングフィールドで思い出しだしたが、昨年8月、ドナルド・トランプ大統領は、税制改革に関する講演会を子の街で開催している。大統領がここを選択した理由は、ルート66との歴史的リンクを象徴的と魅せるためである。
この街を選ぶにあたってホワイトハウス高官は、「ルート66はアメリカのメインストリートであり、大統領の計画は国をメインストリートに戻すことだ」と再三記者団に語ったらしい。アメリカのメインストリートを、米国製の製品を米国国産のトラックが運搬し、アメリカの消費者に届ける - こんな筋書きはトランプ大統領の目指す “America First” (アメリカ第一主義)にピタリと合致する。
過去の政治家たちも、例えばジョン・マケイン前上院議員はセントルイスにある有名な Ted Drew’s Frozen Custard で一般市民とアイスを食べ、オバマ前大統領は同州レバノンにある Bell’s Restaurant へサプライズで現れてお客達を喜ばせた。
そう、アメリカとルート66は切っても切れない。

実際ミズーリ州、カンザス州、オクラホマ州などの地域ではトランプ大統領は抜群の人気を誇る。日本の皆さんには信じられないこのような看板をみかけることも少なくはないのだ。