John’s Modern Cabin (ジョンズ・モダン・キャビン)
永らく私の頭の隅にずっと残ってた宿題。
初めてルート66を走破してから、ミズーリを走ってから、ずっーーーと取れなかったシコリががやっと取れました❢ というお話。
先に紹介した Unoccupied Route 66 作品「ミズーリの迷宮」。ネタばれ防止?ということで内容について何も書かなかったけど、その題材はミズーリ州アーリントンにある「John’s Modern Cabin」なわけ。
この場所ね、ちょっと奥まった所にあって。注意深くしてないと見過ごしちゃう、というか見つけられずに終わっちゃうんです。冬は特にダメ。雪なんか降って積もっているようではもう手が付けられない(笑)そんなタイミングの悪さもあって実は見たことがなかったルート66のアイコンだったんだ。
「今年の4月後半にミズーリに行くから絶対時間を見つけて行こう」と、何となく軽い決心をしてた春、何の前触れもなく小さなパッケージが届いた。
差出人は Sharon Ward さん。アリゾナ在住のルート66界でも良く知られた Mike の奥様だ。ん?何だ?アリゾナ州会員の情報か何かかな?と思いながらパッケージを開けると何と!
額にきちんと入れられた手編み刺繍の置物が入ってたんだ。
おおおおおおお、凄い!とてもきれいな出来。しかも刺繍はジョンのキャビンじゃないか❣?
早速私はマイクに連絡を入れた。
聞くと、シャロンさんはこういう刺繍が大好きらしい。最近ルート66の色んなアイコンの刺繍に入れ込んでいるらしく、友達のために作ってはプレゼントしているんだって。私にも一つわざわざ作ってくれたことにすごーーーーい感謝を込めて御礼を伝えた。さて、ジョンだよ。ジョンだよ。なぜ私に送ってくれた一品がジョンなのか?理由はどうでもいい。ジョンだと言うことが何か運命的なものを感じるわけ。「キャビンを見たことがない、見てみたい」なんて記憶の限りじゃ誰にも特に話したことないよ。でもこれが送られてきた。
神様が「今回は逃すな。必ず行けよ。」と言ってるようにしか解釈できない。
だからミズーリのラリーウォークイベント当日の早朝、同じモーテルに滞在していた友人、RHYS(リズ・マルティン)に頼んで連れて行ってもらうことにした。快く引き受けてくれた彼にもとても感謝している。
モーテルから車を飛ばすこと約40分弱、インターステートを降りその横を寂しげに走るルート66に入る。ここには Vernelle’s という今でも営業しているけど、ちょっと躊躇するモーテルもある。
このような場所にひっそりキャビンはある。
そしてこれがそのキャビン。廃墟具合?が秀逸。美しい。ここでは全部紹介できないけど、キャビンを被写体に30枚ほど撮った。家内に見せても高速スワイプされるんだろうな、きっと(笑)
このキャビン、1930年初頭に「バイカ―のオアシス」として、Bill & Bess’s Placeという名前のビアホールとして誕生。その後ジョンと奥さんのリリアンさんが1950年代にこの場所を購入してからこの名前に。ジョンはとてもユニークな人だったようで、日曜日のアルコール販売が禁止の時代に法を破ってまで販売。「日曜日のジョン」と(何か物騒な感じだけど)呼ばれていたそう。ジョンが1960年代に亡くなった後、この場所はどんどん劣化が進み廃墟となったんだって。
何年越だろうか。やっと出会えたジョンの山小屋。遅かれ早かれ来ることは間違いないけど、シャロンのプレゼントが私の背中を大きく押してくれたことは確かだと思う。迷信とか運命とか特に凝り性なわけじゃないけど、自分じゃコントロールできない何か大きな力が働いたような出来事だった。
シャロンさんにはこの後、ラリーウォークイベントでしっかり御礼を直接伝えることもできた。
そうそう、リズとのショットも忘れずに。
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